日本の活躍で盛り上がったラグビーワールドカップも今週末はいよいよ準決勝。
シックスネーションズ連覇のアイルランドとウェールズはけが人続出の影響もあって敗退、開催国のイングランドはプールステージで姿を消しており、南半球のチームが4強を占めた。
5か国の総当たりという、そもそも不公平の生じる仕組みからはじまって、スコットランド-サモア戦で、試合を決めたスコットランドのトライ前のノックオン気味のプレーをリプレイで見せないなどの些細な点まで、サッカーなどと比較すると世界的でも、平等でもない点がいかにもラグビー的。そんな競技、大会だからこそ、日本の活躍は先進国、強豪国から見ても新鮮なものだったにちがいない。
そんなサッカーと文化を異にする競技で、プールなどというラグビー独特の用語がありながら、ノックアウトステージのことを決勝トーナメントと言い、予選プールとまで言ってしまうのは、サッカーの悪影響かと思うと情けない。
そんなことを考えつつ、何かラグビーの本を読もうと考えて、思いついたのは、ジンバブエ戦で日本のワールドカップ初勝利を挙げた名将、宿澤広朗さんの「勝つことのみが善である」だった。
久々に手に取ってみると、ページの上端が折り曲がっているページがいくつもあり、当時気になったところや感動したところのはずなのだが、今になって読み返してみると「なんでこのページが折れてるんやろか」と思うことも多く、また違ったページに感動させられることも多かった。
そういえば、神戸一中、京都大出身で、世界的なバンカーであった磯田一郎さんが宿澤さんを住友銀行に招きいれたのだった。宿澤さんが存命であれば、ラグビー界の歩みもまた異なったものになっていたのだろうが、いずれにしても今回の3勝までには多くの先人の足跡が刻まれていることにはちがいない。
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