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威厳と誇り

2015/04/24(金)

先日、電車の中で読む本を何でもいいから一冊買おうと思って、駅隣接の本屋で平積みになっていた伊集院静のエッセイ集を買った。読みながら、自分とはずいぶん違うものの見方をする人だな、と感じたが、いくつかハッとさせられるようなところもあり、さすが人気作家と思いながら読み進めた。

そのなかで、リルケの「マルテの手記」からの引用として以下のような文章があった。

昔は誰でも、果肉の中に核があるように、人間はみな死が自分の体内に宿っているのを知っていた。(中略)それが彼らに不思議な威厳と静かな誇りを与えていた


毎年、GWの連休には亡くなった友人たちの墓参りをするのだが、今年からは参る墓が一つ増えた。そういえば、彼らの中には威厳と誇りが密かに輝いていたような気がする。一緒にいるときにはそんなこと、気にもしなかったけども。

この一節を読むためにこの本を買った(買わされた)ような気がした。

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