「2011年の9月、本多さんがうちの体育教官室にやってきて、その場でいろんな人に電話して、あっという間に話がまとまって、翌年3月に名古屋のオーシャンアリーナでU-18フットサルトーナメントという大会が生まれたんです。」
と、筑波大附属高校サッカー部長で、特定非営利活動法人サロン2002の理事長である中塚義実さんがいつも語ってくれる大会創設から、今年で4年目となる大会が開催された。大会名は「ユースフットサル選抜トーナメント」と少々マイナーチェンジとなったが、創設時からの理念は変わらない。
・9地域からの選出されたチームが出場する。
・選出(今年から選抜という表現になった)方法については、各地域の状況にあわせて、地域にて決定する。予選を行ってもいいし、地域の選抜チーム、リーグの選抜チームなどでも。高校サッカー部、フットサル部、クラブチーム、同窓生チームなど多様な参加形態を受け入れることで、地域の現状に対応した普及・強化に寄与することを目指す。
これに加えて、「JFA主催の大会に発展することを目指す」というのが初期の最大の目標のひとつだったが、これは昨年にJFA主催大会が開催されて実現した。
過去の優勝チームは名古屋オーシャンズU-18、瀬戸内高校、幕張総合高校で、フットサル勢と高校サッカー部勢の戦いは理念や仕事やお金のこと抜きにして、心から楽しめる、感動させられるものだった。今年も高校サッカー部勢としては鹿島学園が参戦。初戦で名古屋オーシャンズのメンバーが中心となっている愛知県選抜と対戦し敗れたものの、3戦目では21ゴールでグループ2位の最上位に与えられるワイルドカード枠の権利を得る。しかしその後に大分選抜が19ゴールをあげて得失点差で上回り、鹿島の準決勝進出はならず。もしオーシャンズと初戦で対戦していなければ結果は違ったのではないかと思われるし、準決勝まで来れば、連戦で疲れの見えるフットサル勢を撃破しての優勝もあったのでは、と思わせる戦いぶりだった。
関西人的には、その40ゴールの餌食となったのが2チーム参加していた関西勢であったことが残念だ。昨年の野洲高校の準優勝で2枠を獲得し、リーグ戦なども活況を見せているのだが、その実績をこの大会につなげることができなかった。
決勝は東京都勢対決でFOOTBOZEを1-0で下した東京都ユースリーグ選抜U-18を4-2で下した愛知県選抜U-18が優勝。フットサル連盟会長の小倉さんと賀川さんに並んで観戦してもらうことができたのもうれしいことだった。さすがの賀川さんも高校サッカーの創成期はリアルタイムで見てはいないけど、U-18フットサルは毎年しっかり取材してくれている。
今後、現在募集中のホンダカップ フットサルフェスタ、8月のグリーンアリーナカップU-18フットサルフェスティバルで、成長した彼らに再会できるのが頼みだ。
ユースフットサル選抜トーナメント大会公式サイト