クラブと学校
12月に大谷四郎さんを偲ぶ会を開催し、それ以来、大谷さんのご自宅からお借りしてきた著作を読ませていただいています。
40年前に日本で初めて法人格を持ったクラブを立ち上げた後、中学・高校などの学校制度の枠にとらわれない年齢制の大会の必要性を主張してきた大谷さんの先見的な提言は、プリンスリーグをはじめとする制度として結実しつつあります。
今では、多くの優秀なサッカー少年は、中・高のサッカー部ではなくJリーグの下部組織を目指すようになっており、大谷さんの目指した姿が実現しているわけですが、年末のJユースカップ、そして正月の高校選手権を見て、以前から感じていた問題意識をあらためて強く感じています。
簡潔な図式にしてしまえば、育成を重視するクラブと、勝負を重視する学校サッカーということになって、世界と戦い勝つための素材を育てるためにはクラブだ!ということになるのですが、果たしてそうなのか。
自分自身が学校でサッカーをやってきたからかもしれませんが、クラブのサッカーというものが育成のためのサッカーにとどまり、最終目標の「勝つために」という部分が欠落しているように思えてなりません。
そんなことを考えつつ、関西の老舗クラブである枚方FCの理事長ブログを読んでいると、
Jクラブの下部組織でも
サッカーが上手ければエエ、と言うスタンスの指導者が多いような気がしてならない。育成と言うよりも自分の契約延長のことが優先されざるを得ないので仕方ないにしても、選手をプロにしてなんぼ、よりこの大会に勝ってなんぼ、になっている。
とのこと。
大きな流れで見れば、正しい方向に向けて急成長を進めてきた日本サッカーですが、その枠のなかでどのように選手を育てていくかというのは、古今変わらないテーマといえそうです。
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