3NINJASは、クロオビ・キッズ
ジンギスカンのことを書こうと思ったのは、日経の連載もありましたが、今週末から久々にアメリカに行くことが決まったから、ということもありました。いまでは映画時代の恩人・友人とはすっかり疎遠になってしまいましたが、いまでも映画と、アメリカ、そして当時の仲間は、ぼくのなかで強く結びついている思い出です。
とにかく映画一筋の3年半でした。ちょうど、Jリーグの開幕に重なり、あのブームからは距離を置くことになりましたが、あのころは将来サッカーの会社を作るなんて想像もできなかったというのが正直なところです。
さて、「ジンギスカン」の企画のあと、短期間で制作し、確実に利益を上げる企画ということで、「ホームアローン」の流れを受けての子供向けのアクション・コメディ、そして日本人の強みを生かしての忍者もの、ということで、「3Ninjas」という作品を制作することになりました。3人の兄弟が、元忍者のおじいさんの教えを受けて悪と戦う、という物語で、「ホームアローン」、「ニンジャ・タートル」、そして「ベスト・キッド」からおいしいところを盗んだ作品です。
この低予算で制作した作品が見事に大ヒットとなり、全米興行収入4位を記録しました。「収入÷制作費」では、ウーピー・ゴールドバーグの「天使にラブソングを」に続く年間第2位になり、パート4まで続編が作られることになりました。
ヨーロッパ各国でも軒並みトップ10入りの大ヒットになりましたが、日本ではニンジャでは売れないということで、「クロオビ・キッズ」というタイトルで公開されました。ビデオにもなり、WOWOWでも何度か放送されていましたが、海外のようには売れなかったのは残念でした。
もちろん配給のパラマウントは大儲けだったと思いますが、一番ラッキーだったのは、この作品でデビューした監督のジョンにちがいないです。このジョン・タートルトーブという変わった名前の若者は、まだまだ経験も浅く、現場ではプロデューサーの申監督に完全に仕切られて、自分では「アクション!」という号令を出すだけ(自分でも「オレはミスター・アクションや」ってネタにしてた)だったのが、この大ヒットのおかげで、「クール・ランニング」、「 あなたが寝てる間に…」、「フェミメナン」、最近では「ナショナル・トレジャー」と、次々とヒットを飛ばす大監督になってしまったのでした。
またまた長くなってきたので、続きは次回。
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