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釜山でのフランスーウルグアイ

2002/06/06(木)

釜山でフランスーウルグアイのゲームを見た。両チームとも初戦を落としたため、ここで敗れるとファーストラウンド敗退が決定となる。前半にルブフの負傷交代があり、さらにアンリが足の裏を見せるタックルで退場となると、会場には一気に悲壮感が蔓延した。ヴィルトールが右サイドですばらしい奮闘をみせたが、中盤でタメを作れるジダンの不在は大きく、両者、決定的なチャンスをつくりながら、結局スコアレスドローに終わった。生き残りをかけての必死の戦いは、最後まで息の抜けない好ゲームであった。98年大会以来、常に勝者であったフランスだが、敗れ去ることへの恐怖を再認識したに違いない。

バックスタンドの私の席の周りは韓国人のウルグアイサポーターで埋め尽くされており、持参したフランスのレプリカはバッグのなかにひそませておくことに。おまけに、神戸在住の私にはタイガーズを思い出させる黒黄カラーのペニャロールのシャツをまとったサポーターからは、ウルグアイの応援フラッグをもらってしまった。彼をはじめとしたウルグアイからのサポーターたちが、試合開始1時間ほど前から太鼓を打ち鳴らし、「ビバ!ウルグアイ」、「オー!セレステ!」と韓国人たちに応援を仕込んでいく。アンリの退場があり、ウルグアイのFWダリオ・シルバがヴィエラを足の裏で蹴りつけたシーンがヴィジョンに映し出されてからは、シルバには大きなブーイングが浴びせられ続け、スタジアム全体としてはフランスへの声援が大きかったが、ウルグアイも大きなチャンスをつくりつづけ、声援もやむことはなかった。

試合後、釜山の屋台街に繰り出すと、夜の12:00を過ぎても店は活気に満ちていた。店のおばさんは、日本語も英語もできず、頭をかかえたが、気のいい韓国人のお客さんたちも一緒になってのやりとりの後、なんとかご馳走にありついた。サッカーに見られる気の強さとは裏腹に、常に韓国の人たちは親切で、フレンドリー。ワールドカップのおかげで、このようなコミュニケーションが生まれるのはすばらしいことだ。店にはフランスのユニフォーム姿の日本の若者達が次々と訪れ、店のおばさんは、頭を抱えつづけた。

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