歴史的な勝利がもたらすもの
日本がワールドカップで初勝利をあげた。ソ連以来のサッカーの歴史を持ち、グループHの最強国とみられていたロシアを破ってのものだけに、世界的にみれば大きな驚きであるだろう。日本国内でもいたる場所で人々が街に繰り出して、喜びを爆発させた。外国と比較すると、若者中心であることが特徴だが、この大会をとおして、ワールドカップという舞台で代表チームを応援することが、どれほどの興奮と感動を生み出すものかを我々は実感することができた。
韓国は54年のスイス大会の初出場以来、48年ごしの初勝利をあげたばかりだが、彼らも日本の勝利を期待し、喜んでくれることがうれしかった。それには多くの日本の若者が韓国を訪れ、直接に接することができたことも少なからず影響しているはずだ。日の丸の入った日本代表のレプリカを身に付けた日本人へのフレンドリーな接し方をみれば、彼らもまた日本の代表として両国の掛け橋となっていることが理解できる。忌まわしい過去の記憶は日本人も理解し、記憶していかねばならないが、政治的な活動では決して埋めることのできなかった大きな溝を、賀川先輩が言うところの「サッカーという最高の遊び」が越えようとしている。きっとブラッターもアベランジェも予想も期待もしていなかった、貴重な収穫だ。
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